船員に提供した料理を美味しかったと言って貰うために。各船に唯一無二の司厨長という仕事
海で働く司厨長のしごととは
皆さんは海で働く料理人(司厨長)をしっていますか?
このブログを見る人なら最近司厨長は陸上からの転職者も多くいるので知っている人や司厨長として船員に転職するか考えてる人もいるんではないでしょうか?
でも、実際には船員に転職して司厨長になってもどんなことをすればいいか?
疑問に思うこともあるかもしれませんし、船員という未知の世界に転職するとなると不安もでてきます。僕が船員になった頃は今よりもネットで船員の情報があまり無かったし情報も少なかったです。
でも、最近は船員不足もあり色んな船員紹介サイトがあり参考にもなりやすくなっていますよね。
そこで、
今回は、僕の働いている部署@司厨部の司厨長の働き方や生活について紹介していこうと思います。
1 司厨長の基本的な仕事内容
まず、基本的な仕事なんですが司厨長は船員の食事の提供がメインの仕事です。
1日、3食一緒に乗っている船員たちの食事を作り栄養バランスを考えた料理を提供しています。
毎月の食料金でスーパーや市場で仕入れをし決められた予算内でおいしいかつバランスの取れた料理を提供し船内の衛生保全にも務めることが主な仕事です。
749トンの船から司厨長が1名乗船になり司厨長も調理業務のほかにデッキでの荷役作業や着離桟作業にも出なくてはなりません。
基本的には、買い出し、調理、荷役補助、後片付けの流れで仕事をしています。
2 買い出しは大変
陸上で働いているときは全ての業務が終わり次第次の日に使う食材を魚屋や肉屋野菜屋に発注のFAXをすると翌日持ってきてくれると思いますが、船では発注してもその日に現地にとどまっているかも分りませんし、製油所内は許可を受けている会社しか入ることが出来ないようになっていたりします。
次の荷役地までの日数やその日の気象状態で荷役が出来ないときもあると食料の買い出しなどもいけないときもあります。
食料が空っぽの状態は困るので僕の場合は基本5日分は冷蔵庫にある状態にしているんですが気象状況によっては船を岸壁に着けれなかったり荷役ができず沖で待機ということにもなります。
そのため状況により5日分や航海状況に応じて食料ストックを何日分までか予測して持っておかなくてはならない事もあります。
食料買いだしは段ボール(バナナ箱)5個分とか10個分とかになるんですがこれを冷蔵庫に詰めるのも大変な作業なんです。
買い物時は船員が良く行くスーパーなどはあらかじめスーパーの人が船員のために段ボール(通称 バナナ箱)を用意してくれてありがたいことに詰めたりしてくれます。(していくれないとこもあり)が地方なんかであまり行かない地域やスーパーなどでは自分でなんでも用意する必要もあるため、時間も限られているためかなり忙しかったりします。
3 冷蔵庫がすっからかんになることも
買い物に行けない日が何日も続くと正直やばい状況にもなってきます。
冷蔵庫がすっからかんになると仕事が出来(T-T)無くなるわけでこうなると肩身もせまくなるし仕事も無くなるし自分の存在価値がなくなるような感じなんですよね。
僕だけかもしれませんが。。。
でも、そうなるともう仕方ないので開き直るしかないし、余ってる
材料なんかでどうにかするしかないんです。。。
臨機応変に対応しなくてはなりませんね。
4 買い物にはどうやっていきますか?
食料の買い出しは時間も限られているし、港からは遠いので基本的にタクシーを使っている司厨長が多いと思います。
近くのスーパーで買い物が少ないときなどは船に積んである自転車を使うか製油所や油槽所にある自転車を借りてスーパーまで買い出しに行ったりしています。
あとは、会社から訪船にきたりすると本社の人に買い出しに連れて行ってもらったり手伝って貰ったりしています。
まとめ
いかがでしたか?
今回は司厨長の仕事内容を紹介してみました。
陸上の調理師と違うところは食材の仕入れの仕方がかなり違うと思いますがその他はほぼ一緒だなと思われたかとおもいます。
陸上ではそのお店のそれを食べに行きサービスが目的だと思います。でも船の調理師司厨長も船員の美味しかったの一言の為に美味しい食事を作り提供しています。
どちらも、お客様の満足のために調理することが仕事なのでたいした変わりはないかなとおもいます。
ただ、船の生活に慣れる必要はありますけどね。
料理が趣味だったり、旅が好きな人にとってはオススメの職業かなと思います。