船舶料理士の仕事に欠かせないMY包丁僕はこれで調理の仕事やってます。
こんにちは、
いつもは僕が乗船している内航船タンカーの話をメインにしてるのですが
今日は船舶料理士こと、司厨長の仕事道具について紹介したいと思います。
でも、その前に司厨長の仕事を少し。。。
司厨長とは船員の賄いを担当する人なんですが、陸上の調理師と少し考え方がちがうかな?
レストランなんかの調理師は美味しい料理とその空間を楽しんで貰うことが大体のコンセプトだとおもうんですが、船舶調理師はどっちかというと栄養士に近い考えのもとに船員の毎日の食事をバランス良く作る事だと思います。
たしかに、レストランみたいな料理は喜ばれるんですがコレが毎日だとさすがにあきてくるんですよね。多分。。。僕の偏見で申し訳ないですけど。。。ちなみに、僕は毎日パスタで大丈夫なんですけどね。
レストランにいた頃はずっとほぼ賄いがパスタだったんで。。。
話がそれましたが。。。
船で仕事する人たちは年齢層も10代から60代、70代の船員が働いていて毎日みんな同じ物を食べてるんで、洋食好きな若い人や和食好きなベテラン船員のことを考え日々仕事をこなしています。
なので、なるべく家庭料理をメインにだして自分の自宅にいるときとあまりかわらないようなメニュー構成で考えています。
で、毎日船員の食事を作る司厨長はなかなか多忙です。
7人~15人分くらいの食料の仕入れや雑務や749トンの船なら荷役の手伝いなんかもしなくてはならないし、仕入れで買い出しにいくとまともに休憩も出来ません。
船員も、荷役の合間や忙しい中で交代で食事にくるのでそれに間に合わせないと行けません。
そんなときに、自分が仕事で使う包丁が使いにくかったり切れなかったりしたら仕事効率も悪くなり、いい仕事も出来ませんよね。
なので、僕はいつもMY包丁を持参してきます。
一応船にも、包丁はあるんですけどやっぱりずっと使ってる包丁がいいと思いまして。
僕が使ってる包丁は今2本目なんですが今使っている包丁は
なんと、あの有名な新撰組の沖田総司も使っていたという刀鍛冶?の包丁と一緒なんです。
でも、その事を知ったのは最近のことなんですけど。。。
買った時は先輩の言われるままに買ったのでどうでも良かったんです。
使えれば何でもいいし! みたいに思ってました。
でも、本ブログで紹介してみようと思って調べてみるとそんなことが書いてあったのでちょっと、へ~っ!?でした。
その包丁の名は菊一文字っていって新撰組の沖田総司に興味がある人なら刀の名前を聞いたことがあるのではないでしょうか??
菊一文字はなんでも、700有余年 刀鍛冶の元祖といわれる則宗が後鳥羽上皇に菊のご紋を頂きその下に横一文字を彫ったことから通称菊一文字といわれるようになったとか。
で、明治以降 作刀が中止になり料理用や生け花用のハサミなどの制作に進出していったのが始まりです。
詳しい菊一文字の歴史はこちらです。
そんな、菊一文字という包丁の使い心地は程よい重さもありチカラを軽く入れるだけでサクッと切れるのでいいんではないかと思います。
例えば、キュウリを切るのにチカラがいらなくて包丁の重みで「ストン」とキレたり堅いニンジンの皮とかも「すーっ」とキレる感じです。
なので、ほとんどチカラを入れなくてもキレていくので疲れませんね。
包丁は仕事柄色んなものも使ったりするんですが、一般的に売っている業務用の包丁は菊一文字に比べて若干、軽くて使いやすいのですが重みが足らない分少し疲れるかな!?